明治学院大学体育会 少林寺拳法部OB会『白金会』
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監督の近事片片
 

第1回 楽しいについて考える

2005年11月30日

 11月6日に開催された全日本学生大会「女子三人掛けの部」で当部の老川・松村・川辺組が第3位(優良賞)に 入賞しました。大会前に松村と話す機会があり、今回の大会に臨むにあたっては、「激しく、楽しく、美しく」を 目標に練習しているとのことです。

 ここでおもしろいと思うのが2番目の「楽しく」です。 いまのスポーツ選手は、高校球児からトップアスリートまで、多くがこの言葉を口にします。 私たちが現役の頃、20数年前にはなかなか考えられませんでした。 水泳の千葉すず選手が「オリンピックを楽しみたい」と発言し、国を背負っていくのに何事かと物議をかもしたのが 1996年のアトランタオリンピックの際のことでしたから、この10年ですっかり潮流が変わったのでしょう。 東京オリンピック・マラソンの銅メダリスト円谷幸吉選手が、次のメキシコオリンピックを前に、期待の重圧から 「幸吉はもうすっかり疲れてしまって走れません」と遺書を残して自ら命を絶ったような時代もありました。

 「楽しく」と発言する人間が、本当にそう思っているかどうかは判然としません。 プレッシャーから解放されるために、あえてそう言っているとも考えられます。 でも、やはり楽しんで技術が上達したらこれにこしたことはありません。 「楽しく」思える原因の一つが「目からウロコが落ちた」感だと思います。 少林寺拳法でも、いままであまり効かなかった技が、ちょっとしたコツを教えてもらうことでできるようになる。 相手が痛がると「うへへ」と喜んでしまうといった経験が皆さんにもあることでしょう。

 指導者サイドとしては、学生拳士の目ウロコを何枚落とせるかが勝負です。がんばります。 でも、目ウロコはどんな形をしているのだろう。

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